青春デンデケデケデケ。
JKの傑作映画が「櫻の園」(90年版)ならDKの傑作映画は「青春デンデケデケデケ」である。
登場人物のエピソードも面白いし浅野忠信を初めて観たのが本作だったが、自然体な演技にその後の活躍を感じさせた。他には主人公が慕う岸辺一徳扮する先生が亡くなり夜中に先生の事を思い出して泣きながら起きるシーンは胸に迫るものがある。
作品を観終わると刹那なさだけが残った。
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2024年05月15日 Posted by さわでぃ at 00:00 │Comments(0) │邦画
1999年の夏休み。
男装女子に萌えた。水原里絵こと深津絵理が男前。
映画「櫻の園」の様な青春の甘酸っぱさや同性愛の匂いを感じた。少年役を少女達が演じるのだが、いかにも「少年を演じています。」的な背伸びした演技が可愛らしかった。
プロデューサーの岡田裕氏によれば萩尾望都が原作の漫画「トーマの心臓」の映画化を構想したのが発端で、原作者からは承諾を得て映画化にこぎつけた。当初のキャスティングは岡田有希子、八木さおり、後藤久美子らを想定していたらしい。
何十年経っても色褪せずロマンをくすぐる映画である。
2024年05月14日 Posted by さわでぃ at 00:00 │Comments(0) │邦画
母娘監禁、牝。
「私たちはあの時死んだのよ。これは余り(の時間)なの」
斎藤水丸監督の映画『母娘監禁、牝』はにっかつロマンポルノ末期の佳作である。この作品で主演の前川麻子はヨコハマ映画祭新人賞、河原さぶは助演男優賞を受賞している。本作を観るきっかけはロマンポルノ本のレビュー。「何でこんな若い子が出るんだ。」って不思議に思った。
あらすじは自殺を約束した友人がヒロインの目前で飛び降り自殺をしてしまい自暴自棄になったヒロインがテレクラで知り合った男の家に入り浸り、堕ちて行く。母親が自分の体と引き換えに娘を取り戻すのだが、娘は母にむき出しの牝や生への本能を見る…。
数々の印象的な風景や流れる松任谷由実の「ひこうき雲」のカバー曲、冷め切ったヒロインを演じた前川麻子さんのコケティッシュな魅力もさることながら加藤善博や河原さぶ、本多菊次朗、吉川遊土と一筋縄では行かないキャストの妙味も見物。
後年、加藤善博は数々のドラマや映画で活躍したが早逝した。彼にとって変わってゆく現場は生き辛い場所になっていたのかもしれない。
2024年05月13日 Posted by さわでぃ at 00:00 │Comments(0) │邦画
太陽を盗んだ男。
長谷川和彦監督の映画「太陽を盗んだ男」は日本でも本格的なサスペンスアクションが成立する事を証明した快作である。
沢田研二が演じる生物教師が原発からプルトニウムを盗み出し原爆の製造に成功する。原爆を武器に教師は理不尽な要求を社会にするのだが・・。
冒頭沢田研二と生徒が乗ったバスが武装した伊藤雄之助に乗っ取られて皇居前広場に突入するのだが、これは実在の皇居前広場を無許可で撮影している。そして、この事件をきっかけに菅原文太演じる刑事とジュリーは運命的に引き寄せられる。
一旦は警察側に奪われた原爆をターザンジャンプで奪い返すのだが、そのジャンプが伏線になっていたりする。原爆製造に成功してガイガーカウンターを手にして歌うシーンは沢田研二にしか出来ない圧巻のパフォーマンスだった。
「魔界転生」もそうだが、やっぱりジュリーは最高だよ!
2024年05月12日 Posted by さわでぃ at 07:31 │Comments(0) │邦画
マルコム・マクダウェル。
マルコム・マクダウェルの代表作と言えば「時計じかけのオレンジ」なのだろうが、敢えて「ifもしも・・・・」と、言いたい。
「if」は規律の厳しい全寮制の高校に転校して来たマルコム演じる主人公が学生達と共に反抗を始める・・。と、いうストーリー。
しかし、その反抗が半端ない。マシンガンと迫撃砲。バンバン人を殺して行く。まるで「ボーリングフォー・コロンバイン」を予言したかのよう。最後は軍隊を相手に回して銃撃戦の中、絶命する。そしてタイトルの「if・・・・」が映ってエンド。
マルコム演じる主人公の狂気と虚無感に圧倒される。何の為に抗するのか。ニヒリズムが全体を貫いてる。マフラーで顔半分を隠しての登場からして存在感が違った。
マルコム・マクダウェルは60年代を代表するアンチヒーローだ。
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